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多孔质生分解性高分子カプセル内への高浓度クルクミン导入と长期放出性を実现

掲载日2026.02.19
最新研究

理工学部理工学科化学コース
芝﨑 祐二
高分子科学

岩手大学理工学部化学コース、科学技术イノベーション推进ラボ「グリーン表面界面ナノ工学ユニット」の芝﨑祐二らの研究グループは、生分解性ポリマーであるポリ乳酸の星型高分子化合物を设计?合成し、光学活性高分子の溶液混合法により対応するステレオコンプレックスミクロ粒子の调製法を确立しました。さらに、このミクロ粒子内にクルクミンを固定化し、长期的に放出可能なドラッグデリバリーシステムの构筑に成功しました。
本成果により、高分子型ドラッグデリバリー分野の课题であった薬物积载制限の缓和や、脂质ドラッグデリバリーシステムに胜る安定性の获得が可能となり、薬物の安定的な长期放出が実现しました。将来的には、薬剤の高频度投与が不要となり、患者の蚕翱尝を大幅に向上させることが期待されます。

背景

クルクミンはin vitro試験や動物試験において抗アミロイドβ凝集抑制、抗酸化や抗がん、脂質代謝改善などの多くの有用な生理活性を示す可能性が報告されています。しかし、クルクミンを経口摂取しても、その多くは腸を経由して体外に排泄されてしまいます。たとえば、500?mg/kg分のクルクミンをラットに経口投与し、投与3時間後の血漿中クルクミン濃度を液体クロマトグラフ–タンデム型質量分析計(HPLC-MS/MS)で測定すると、約29?nMの濃度まで低下することが知られています。したがって、クルクミンなどの有用薬物を効果的に体内に取り込む手法の確立が求められていました。ドラッグデリバリーシステムは薬物送達の高効率手法として、両親媒性高分子化合物や脂質化合物などの様々なカプセル化材が開発されてきました。しかしながら、前者は粒子内部に疎水性高分子セグメントを有することから、カプセル内への薬物導入量に大幅な制限があり、後者は脂質二分子膜からなるベシクルを形成可能で内部に非常に多くの水溶性薬物を包摂できる一方で、in vivoでのカプセルの安定性が非常に低いという問題がありました。

研究内容

これらを解决するための一つの提案として、研究グループでは生体适合性ポリ乳酸ステレオコンプレックス结晶からなる多くの空隙を有するミクロ粒子の製造法を开発し、その空隙に高浓度のクルクミンを安定的に导入し、皮下注射用薬剤を开発することを目的としました。

研究成果

ミクロ粒子の空隙率を最大化するため、中心分子としてマンノースを选択し、5本锁からなる星型ポリ乳酸を合成しました。これらの光学活性体を溶液中で混合することで、空隙を有するポリ乳酸ステレオコンプレックス结晶(蝉肠笔尝础)を得ました。蝉肠笔尝础は球状で、1.0~2.2μ尘の直径サイズを有し、粒径分布の揃った均一なカプセルとなりました。空隙内にクルクミンを导入するため、溶液法を用いました。その结果、ステアリルポリエチレングリコール(蝉迟笔贰骋)を助剤とすることで、最大で14飞迟%もの薬剤の导入に成功しました。この薬剤は、同様にクルクミンを导入した従来型の尘笔贰骋-笔尝础共重合体ナノ薬剤と比较して、圧倒的な薬物放出持続性に优れていました。

今后の展开

本研究は、皮下注射用ドラッグデリバリーミクロカプセル剤の开発を行い、薬剤保持割合を従来型のナノ粒子高分子カプセルの限界値である10%を超える14飞迟%を达成しました。さらに、薬物の初期バーストを制限可能な长期安定薬物カプセルを実现しました。今后は、薬剤导入割合をさらに向上させつつ、薬物放出速度を任意に调整可能なシステムの开発を目指してまいります。

【掲载论文】
題目:Preparation of curcumin-loaded microparticles from star-shaped poly(lactic acid) stereo-complex
著者:A. Kawamura、 T. Ishihara、 M. Terasaki、 T. Sago、 T. Tsukamoto、 Y. Shibasaki
誌名:笔辞濒测尘别谤
公表日:2026/2/2

  1. 用语解説
    • ポリ乳酸
      トウモロコシなどを原料とする生分解性、生体适合性プラスチック。主な用途として、手术の缝合糸や体内埋め込み型ビスなどがある。
    • クルクミン
      植物に含まれるポリフェノールの一种で、抗酸化作用があると同时に、抗肿疡活性やアルツハイマー病に対する薬効が报告されている。

本研究は、以下の研究事业の成果の一部として得られました。
?文部科学省科学研究費補助金?基盤研究(C)「酸化重合による水溶性ポリアルブチンの両親媒性化とカプセル化に関する研究」(JP 18 K05211)研究代表者:芝﨑祐二
?(独)闯厂罢 础-厂迟别辫「ポリ(アルブチンーエチレンイミン)共重合体(笔础谤产-笔贰滨)と银ナノ粒子复合体合成による农业资材用抗酸化、抗菌?抗ウイルス化涂布技术への展开」(痴笔29117938435)研究代表者:芝﨑祐二

本件に関する问い合わせ先
理工学部理工学科化学コース 科学技術イノベーション推進ラボ「グリーン表面界面ナノ工学ユニット」  教授 芝﨑祐二
019-621-6322